「アマテラスの暗号」を読み終えて…

歴史ミステリーというモノはこじつけが多く、面白くないという印象があるので、ずっと読んでこなかったのですが
ダ・ヴィンチ・コードを凌ぐ…」
という帯の言葉に誘われ読んでみる事にしました。
歴史の本には異説(新説)と言われる類いの著書を出してる方がいるが(関裕二氏、八切止夫氏等)ほとんどの方が歴史の専門家(学者)ではありません。
専門家ではないから全く違う視点から歴史を探るので、専門家とは違う結論に達する事が出来るし、逆に結論ありきから出発するから異説にたどり着くのかな?と思ったりもします。
この本を書いたのは、伊勢谷武(いせやたける)という、外資系会社のトレーダー という異色ともいえる経歴の持ち主。
ある時、「日ユ同祖論」を聞き、半信半疑ながらも、自分で研究し始め、確証となる成果の多さに驚いてる時期にその研究を知った出版社の後押しもあり、わかりやすく伝えるために小説風に書いた、とあとがきに書かれています。

読み進めていくうちに、私が惹かれたのは「秦氏も関係していると書かれていた点です。
京都で生まれ
秦氏イコール京都
京都イコール秦氏
と父に教わりながら育った私にとって、読まずにはいられなかったのです。
物語は意外な結末が待っていましたが、決して意外すぎる事もなく、想定の範囲内と感じました。
あとがきを読んで、私が最近、歴史の師(と勝手に呼ばせていただいてる)西尾幹二氏と同じ事を感じ、そして、同じように日本の将来を憂慮しているという共通点をお持ちなのが印象的でした。
歴史に興味のある方はもちろん、興味のない方でも読んで損はない一冊です。